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アニメーターに求められる【デッサン】力➁

2024.04.18アニメーション学科

大阪デザイナー・アカデミー|イラスト・アート・コミックイラスト・マンガ・アニメ・CG・ゲーム・
グラフィック・フィギュア・特殊メイク・インテリア・プロダクト・フィギュア・ファッション・アクセサリーの専門学校

バックスクリーン3連発も凄かったですが、たった3安打で勝ってしまうなんていうのもビックリしてしまっているアニメーション学科長の森です。

アニメーターにはデッサン力が必要だと

よく言われますけど、デッサン力って何なのでしょう。

その前に、デッサンとスケッチの違いについて。
デッサンもスケッチも描くことだといっしょくたにしてしまう向きもありますが、大デ・アニメーション学科では以下のように区別しています。

【スケッチ】
頭の中にあるイメージを画面に描きとめること。
陰影を描写して立体感やテクスチャーや質感を表現するというよりも、線描きで形を明らかに表現していくことに重きをおいています。
【デッサン】
目の前に存在しているものを、よく観察して描写することです。
立体物をデッサンすれば、陰影の描写は必至ですし、テクスチャーや質感表現も拘って描写しますし、対象が平面のものであっても、その物のプロポーションやバランスを正確に描き写します。

つまりデッサンは、描く人の個性や意図・手法を大切にして自由に描くドローイングやイラストと違い、大まかにイメージを表現するスケッチとも区別しています。

そして、アニメーション学科のデッサンについてですが

前期の実習授業「デッサン」は、描くことよりも観察することに重きをおいて学習します。
「観察」すなわち、対象を良く見ることです。
絵を描くことに上手い下手が問われますが、何をもって上手い下手が決まるのでしょうか?
「独創性があって、個性があって、自由に描かれた作品」
のことを「上手(じょうず)」というのでしょうか。
絵画やイラストレーションはそのような作品が大いに評価されるされるでしょうが、アニメーターの場合は少し変わってきます。
個々のアニメーターが、キャラクター設定を無視して、好き勝手にキャラクターを描き始めたら、作品はどうなるでしょう?
とんでもないことになってしまいますね。
つまり
アニメーターに求められるデッサン力とは、設定されたイメージに似せて、全員が、それを模写して描いて作っていかなければならない仕事なのです。
大デ・アニメーション学科では、そのデッサン力を手に入れることができるようにトレーニングを重ねていきます、

4/12更新の➁の記事

でお伝えしたとおり、設定された決め事のとおりにデッサン(観察)するためには、「人間の目は騙される」んだということを認識しなければなりません。
そのために「デッサン」という授業がカリキュラムされているのですが、デッサンという授業は石膏像を描く授業だと勘違いされてしまっているという事実があります。
なのでこの日は、あえて「デッサン」という言葉は学生たちには伝えずに、「キャラクターを模写しよう」と鉄腕アトムのイラストを配布しました。

目の前に石膏像が置かれて

それを描いてごらんと言われると、石膏デッサンの経験が無ければ、「難しい」が先に出てくるでしょうが、マンガやアニメのキャラクターを描いてごらんと言われたら、ハードルが下がるでしょ。

アトムのキャライラストを利用して観察の仕方を学習すると、騙されずに観察すること、計り棒(はかりぼう)の大切さと使い方が、判りやすく理解できるようになるのです。

併せて、プロポーションの観察の大切さと、正中線の大切さ、画面の真ん中の意識の大切さについて解説しました。

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おでかけひよこ おでかけひよこ まずはオープンキャンパス来てや〜