大デ・アニメーション学科の授業紹介②
2025.04.08アニメーション学科
大阪デザイナー・アカデミー|イラスト・アート・コミックイラスト・マンガ・アニメ・CG・ゲーム・
グラフィック・フィギュア・特殊メイク・インテリア・プロダクト・フィギュア・ファッション・アクセサリーの専門学校
駅前第三ビルのEkimae Dai-San Buildingの表記に感動したアニメーション学科長の森です。
1年生実習「アニメワーク」
アニメーションを作るにあたって必要なワークフローに基づいて、グループワーク映像制作の演習課題を通じて制作工程を学習する授業です。
初回授業では、アニメーションの原理を利用して作られた映像玩具ゾートロープを作成しました。
ゾートロープは、映画やテレビジョン、アニメが発明される前に、アニメーションの原理仕組みを使って作られた、パソコンもフィルムもカメラも使わずに見ることができる映画・アニメーションの起源となる玩具です。1835年に発明されました。日本では回転のぞき絵と呼ばれます。
10枚の連続絵(動画、パラパラ漫画のことです)を描いて、スリット付きの筒、箱のようなものを工作します。
その筒を回転させてスリットから絵を覗き見ると、あら不思議、絵が動き出すんです。
まさしくアニメーションです。
新入生たちはみんなアニメ好き。描いた絵がテレビで見るのと同じように動いて見れることにビックリ! しかもこんな簡単な工作で。
この経験を活かして、来月の大型連休中に、子どもたちにゾートロープの作り方を指導するワークショップを実施します。
自分たちが驚いた感動を、子どもたちにも味合わせてあげて、アニメーションの楽しさを伝えます。
1年生実習「デッサン」
大阪デザイナー・アカデミーのデッサンは、石膏像を対象に鉛筆デッサンを行います。絵を描いて作品創りを学習する系統であるアート系の学科は通年でデッサンを学びます。
その中にあって、アニメーション学科は、他のアート系学科の学習の取り組みと、少し違いをつけてカリキュラムを設定しています。
イラストを描くことを学ぶ学科やアニメを学ぶ他校は、デッサンとは絵を上手に描くためのテクニックを学ぶ教科目としているのが普通でしょう。大デ・アニメーション学科は、描くことよりも観察することを大切にしたカリキュラムに設定しています。
なので、最初の授業からどんどん描かせることはせず、人間の目は騙されるということに説明を費やしました。
人間の目は誰もが騙されることを実感してもらうために、錯視について実験しました。
アメリカの心理学者R.N.シェパードが発表した。テーブルの錯視のイラストです。
二つのテーブルを見ると、誰が見ても、左側のテーブルのほうが長く、右側のテーブルのほうが短くて広いと決めつけるでしょう。
ところが...
片方の天板を切り離して、もう片方のテーブルに重ねて見ると...
二つのテーブルは、大きさも形も全く同じものだったのです。
つまり、我々は、信じて、思い込んで、決めつけて見ている物が、実は騙されて見ているものなのです。
なので、見た目の印象や思い込みでデッサンしてしてしまうと、正しくデッサンすることができないわけです。
アニメーターの仕事に当てはめて説明すると、キャラクターデザイナーが設定したキャラクターの造形を全てのアニメーターが模写してデッサンしなければ、作画崩壊が発生するわけですね。
そうならないために、正しく観察して描くことが必要となります。
それが、アニメーターに求められるデッサン力です。
それでは、どうすれば正しく観察することができるようになるのでしょうか?
そのための授業がこれから始まります。
デッサンの初回授業の後半は、各自の作品制作の机となるイーゼルのセッティングと、正しく観察できた結果を正しく描写するために大切な、中心線を画面に描く演習を行いました。
2年生実習「人体デッサン」
1年生の石膏デッサンから繋がって、2年生に進級すると。対象を人体に変えて課題制作を行います。
新学期最初の課題はヌードクロッキーから始まります。
演習後に、アニメーターにとってクロッキーとはについて説明を聞きました。
制作した作品についてアドバイスをもらいます。
1年生「デッサン」で養った観察力を活かして、アニメーターに必要なクロッキー技術を身につけます。
2年生専攻実習「アニメーター基礎」
進級時にアニメーターコースを専攻した学生は、実習「アニメーター基礎」を受講します。アニメーターとして採用されるために必要なテクニックであるクリーンアップ技術と、デッサン割りタップ割りといったを中割り技術を習得します。
現役アニメーターから指導を受けることができるアニメーター養成実習授業です。
アニメーター志望で今月に志望企業に履歴書とポートフォリオを提出しなければならない学生は、授業後に企業に提出する作品を見せて受験のアドバイスをもらっています。本格的に就職活動が始まりました。