AIに勝る、大デ・アニメーション学科デッサンの取り組み
2026.08.05アニメーション学科
デザインの専門学校 大阪デザイナー・アカデミー(旧:大阪デザイナー専門学校)
螺旋階段に拘るアニメーション学科の森です。
1年生が入学してきてから三作目の石膏デッサン作品です。
アニメーション学科のデッサン課題でのこだわりは
①入学後最初の課題のテーマは
「観察」と「構図」です。
先入観、思い込みで描くのではなく、計り棒を使って良く観察して描くことを最優先に取り組むことを学習しました。
なので、面取りの角像を教材にして制作しましたが、他の学科が行うように面の陰影を描写することはせずに、線で形を描くことに専念しました。
同時に、画面をアニメフレームに見立ててバランスよくイメージをおさめる、すなわち、構図についての意識を高めることを課題テーマとして取り上げました。
②二つ目の課題のテーマは
陰影描写です。
対象を丸像に替えて、デッサン本来のテーマである陰影描写を習得して立体表現を学習しました。
ここでもアニメーション学科独自の取り組みとしては、陰影描写だけを使ってひたすら陰を描いて石膏像を暗くしていくのではなく、光の当たっている明るい部分・ハイライトの描写についての習得をも課題としました。
そのためにも、他の学科では行わない背景描写にも試みました。
そして前期の最終課題となる三つ目の課題は
③「前期の課題の集大成」です。
集大成と同時に、制作についやす5週間のスケジュールの熟し方についても学習しました。特に最終週である提出当日には何をすべきかという事についてリフレクションすることを強く学びました。
さて、後期のデッサンです。
夏休みを挟んで、明けた新学期、1年生後期も実習「デッサン」はカリキュラムに組み込まれています。
引き続き、石膏像を対象にしてF8サイズのワトソン紙に鉛筆デッサンを行います。
前期と大きく変わることは、向かう職業にあわせた作品創りを行うことです。
具体的には、アニメーター志望の人たちには、陰影描写に力を入れる前に、構図を決めていく段階で、観察のアイレベルに意識を高めることにこれまで以上の力を注いでもらいます。
同時に、対象との距離も大切にしてもらいます。
どういう事かというと、画角への意識に気付いてもらうために必要
だからです。つまり、2年生になってから学ぶレンズ効果についての前意識として自身の目と感覚を手に入れてもらうための演習です。
レンズ効果というのは、広角レンズで見た画角のイメージであり、望遠レンズで見た画角のイメージなのかという画面の見え方です。
アニメーターがレイアウト(L·O)を作画するときに知っておかなければならない大切な知識でありスキルです。
ですが、AIによる回答を見ても、アニメーターだから手に入れるべきデッサンテクニックとはなかなか出会えません。
大デ・アニメーション学科は、アイレベルについてはもちろん、画角についての理解できる術(すべ)を持っていて、学生指導できる専門学校です。
最初の対象であるアグリッパとヴィーナスの小型胸像から徐々に対象の石膏像のサイズが大きく変わってきました。伴って学生たちの対象との距離は遠ざかっているのです、無意識のうちに。
実は、ここにアニメーター向けデッサンの上達学習の落とし穴が潜んでいるのですよ。
対象のシルエットの全体を観察しようと思えば対象と距離を置いて全体を観察できるようにと観察ポイントを置くのが一般的でしょう。
そうすると、ご覧のように
画角が小さくなって、望遠レンズで見たような、こんなイメージで対象である石膏像を観察することになります。

結果、アイレベルが特定し難いイメージで観察しデッサンしなければならなくなるわけです。
ところが、対象に近づいて観察すればご覧のように
アイレベル辺りに見える部分とアイレベルから遠ざかった高さがその度合いよって極端に違いを観察でき、パース(遠近法・透視図法のことです)の変化について学ぶことが分かりやすく観察し、楽に描くことができるのです。

だから、アニメーターを目指す学生たちには「無理してでも近寄って観察できるように場所取りしてごらん」と指導しています。
この事をAIに尋ねてみるとこのような回答が返ってきます。

アニメーターに必要なアイレベルの学習効果についてはほぼ触れられていません。かすかに、「立体感を捉える」とだけ記載されているだけでした。つまり、一般的なデッサンについての認識どまりで、アニメータースキルとしてのデッサンについての回答はAIからは手に入れる事が叶わないというわけです。
【職種別によるデッサンの取り組み】続き
アニメーター向きデッサンスキルについての話は以上ですが、アニメーター以外の職種に興味を持ち始めた人はどのようにデッサンに取り組むべきかを語ると、一言で済ませてしまうと「二次元の画面にいかにして三次元である立体物を表現していくか」につきるでしょう。そのためには陰影描写が大切です。
後期においても、そこにテーマを置いて制作するようアドバイスしていきます。





















