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【後期授業紹介⑤】まるでアニメーター! さすが映画監督! チャップリンに学ぶ

2025.11.05アニメーション学科

デザインの専門学校 大阪デザイナー・アカデミー(旧:大阪デザイナー専門学校)

ギズモとモグアイとグレムリンの違いが理解できたアニメーション学科長の森です。

1年生後期理論【映像演出論】

アニメーションを映画の側面から理解してアニメーションの演出技法を学ぶ授業です。

チャールズ・チャップリンの二つの映画を見比べて、アニメーターに必要なものは何なのかを考察します。

教材に使用したチャップリンの映画は、1931年に発表された『街の灯』のボクシングマッチのシーンと。1928年の『サーカス』の綱渡りシーンの二つです。

『街の灯』ボクシングマッチ

このシーンのチャップリンの行動は笑えます。
アイデアもギャグも動きのタイミングも天下一品です。
でも、このシーンの俳優たちの動きは、偶然の動きではなく、綿密に計算された動きだと分かりますし、きっと、とてつもない回数のリハーサルを行って生まれたものだということが想像できます。

こんな、お腹を抱えて笑ってしまうような動きをアニメーションで作ることができたとしたら、アニメーター冥利に尽きるなんて考えさせる映画です。4

それに対して

『サーカス』綱渡りシーン

この映画も『街の灯』同様に、チャップリンの映画作家としての才能をいかんなく発揮して作られた映画ですが、アニメーター発想で作られた『街の灯』のボクシングマッチシーンと比較して考察すると、『サーカス』綱渡りシーンは映画演出技法をしっかりと利用して作られた、アニメーター的場面というよりもアニメ演出家的な技で作られた映画です。

カットを割って注目させたいところにアップショットを使って見せる。カットアウェイで繋いでモンタージュで見せる技。映画技法を屈指してハラハラドキドキと笑いを演出します。

『街の灯』の3年前に作られた『サーカス』ですが、チャップリンはすでに映画は何ができるのかを知っていたのです。

アニメーターコースにしようかアニメ演出・監督コースにしようか検討している学生たちに

ボクシングマッチのシーンと綱渡りシーンのどちらに強く関心を持ったかを尋ねます。好き嫌いを訊くのでなありませんよ、どちらを選り学習したいかを訊くのです。

大デ・アニメーション学科は「アニメーターコース」と「アニメ演出・監督コース」の二コースを設定していますが、専攻コースの確定は1年間の学習が終了したときに決定していただきます。

入学前に専攻進路を入学を検討している高校生の皆さんに学習前に確定してもらう事は酷なことだという思いがあるからなのです。出願時の希望コースへのチェックは、入学前のアンケートなんだと理解していただけると良いです。

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おでかけひよこ おでかけひよこ まずはオープンキャンパス来てや〜